2002年7月1日 新美術新聞


展覧会レポート
浜田泰介の世界展
 浜田泰介氏の創造へのパワーとエネルギーは驚異的なものがある。
 近年の大きな仕事だけ見ても、世界遺産に指定されいている大覚寺の障壁画を描いた後も醍醐寺の140面に及ぶ障壁がを3年という短期間で仕上げ、(1999年)、現在はやはり世界遺産の京都・東寺(教王護国寺)の襖絵に今秋完成予定で取り組んでいる。その間に「富嶽三百六十六景」、大宰府天満宮に「紅白飛梅図」屏風など襖絵画と同様、後世に残る大仕事をこなしている。
 今展は東寺の襖絵制作中に開催する個展であり、同襖絵のために取材した桜以外の花の作品が出品されるというから楽しみにしていた展覧会であった。掲出の「旭日桜」をはじめとする富士山連作や、屏風の「月と荘川桜」「月夜醍醐枝垂れ桜」など桜の連作のほかに「笹と雪」「寒菊」「初秋」「いたどり」「菖蒲」など、いずれも<絵画するよろこび>があふれた作品であり、描くよろこびが画家の創造へのパワーとエネルギーの根底にあることを伝えている。とくに「笹と雪」と「いたどり」は、対象とじっくりと時間をかけて対話するようにスケッチを重ねた痕跡が画面にあり、浜田泰介という画家の生命あるものを慈しむ想いがあふれていて、東寺の襖絵に打ち込む画家の深い心情が垣間見えて感動を覚えた。
★浜田泰介の世界-日本の美を描く-展
 6月12日−18日銀座松屋(終了) 10月15日−14日南予文化会館産業振興センター(宇和島市)、10月31日-11月6日東武百貨店(東京・池袋)11月19日-25日松山三越

※上記展覧会は全て終了しております。